が開かれています。
TED(Technology Entertainment Design)とは
広められるべきすばらしい考えを発信する
講演会(カンファレンス)です。
もっとも、スピーチだけにとどまらず
さまざまなパフォーマンスが行われているようです。
講演会は年に1度開かれ
その年の大賞(TED Prize)が決められます。
………「講演会」に「大賞」。
われながら、もっさりした表現です。
昨年、そのTED Prizeを獲得したのは
フランス出身の匿名写真家
JR(ジェイアール)
匿名なのに、どうやってスピーチを…!?
と思っていたら
電話でのインタビューとなりました。
この映像がすばらしいので、ぜひ。
彼は10年ほど前から活動しており
2005年のパリ郊外の暴動を機に
「問題」を抱えた地域の人々の「素顔」に迫った作品を
表現するようになったそうです。
彼はそこに住む人々の顔をモノクロで撮影し
大きくプリントして
街中の至る所にゲリラ的に貼る
という方法で表現しています。
いわば、写真のストリートアート。
ゲリラ活動なので
当局に写真を剥がされたり
仲間が逮捕されたりも。
パリのスラム
西アフリカのリベリア
シエラレオネ
ケニア
イスラエルとパレスチナを隔てる壁
リオのスラム
カンボジア…
と活動を続ける中で
彼は名もない女性たちに惹かれていきます。
女性たちへの視点で撮られたドキュメンタリーが
- Women Are Heros -
昨年公開されていますが
日本では未定…
たぶん、公開されない…
ちなみに音楽はMassive Attack。
見てのとおり、彼の作品はとにかくパワフルです。
モノクロで大写しにされた人々が
力強く、哀しく、楽しく、そして怒りをこめて
生身で容赦なくぶつかってきます。
変顔の写真も多いのですが
悪ふざけの印象はなく
むしろプロテストする人々の真剣さが伝わります。
生きてるぜ、ざまあみろ!
と言わんばかりです。
チュニジア、エジプト、リビアなどの
革命のライブを見ていると
人間の、生きることへのエネルギーの爆発が
この被写体とリンクするようです。
まったくの余談ですが
神戸でも壁面アートが行われるとか
参考にしていただけるとありがたいのですが…