6.29.2009

捨てられた動物の命を救い続ける女性
(茨城県)

県交通安全協会取手支部職員の飯島満江さん(48)が、勤務先の取手署に拾得物として届けられた犬や猫などの飼い主捜しや引き取り手の確保に奔走している。署では2007年度以降、飼い主が見つからずに処分されてしまうペットはゼロ。7月1日に署から感謝状を贈られる飯島さんは「拾得物として届けられる犬や猫がいなくなることを願っています」と話す。(成海隆行)

 06年夏に拾得物として届けられた犬が、飼い主が見つからなかったために県動物指導センター(笠間市)に引き取られた。その際、センターに行った動物の大半が処分されることを知り、「犬や猫も一生懸命に生きているのに、なぜ人間の都合で簡単に殺されなければならないのか」と悲しみがこみ上げた。

 署に拾得物として届けられたペットは、07年度80匹・羽、08年度134匹・羽。中でも犬が圧倒的に多い。署は最長2週間預かるが、飼い主や引き取りを希望する人が見つからない場合は、センターに収容してもらうことにしている。センターの収容能力には限界があり、収容から3日間、ホームページで預かっていることを告知し、飼い主からの連絡がなければ処分されている。

 自身も犬を飼っている飯島さんは、拾得物の管理を担当する会計課の署員と分担し、ドライバーの運転免許の更新といった業務の前後に、犬や猫にえさを与えたり、署の周辺を散歩させたりする。一方で、拾われた現場周辺に、署で預かっていることを知らせるポスターを張るなどして飼い主を捜すとともに、知人らに声をかけて引き取り希望者を募る。

 車にはねられるなどしてけがを負って届けられた際には、好意から無料で診察してくれている守谷市の獣医師に運ぶ。仕事が休みの土・日曜や祝日も署に来て世話を欠かさない。

 2年余りの間、不幸な運命をたどる犬や猫はいないが、飼い主の元に戻るケースはごくわずかという。若くて元気なペットは比較的、新たな飼い主が見つかりやすいが、けがを負ったり、年老いたりしたペットの引き取り手はなかなか見つからないため、人づてにそうしたペットを飼ってもいいという愛好家らを紹介してもらうことも少なくない。

 寺田収一郎署長は「飯島さんが献身的に世話をする姿を見て、署員たちも世話に関心を持つようになった」と喜ぶ。飯島さんは「私にとって犬や猫は友達と同じ大切な存在。これからも世話を手伝っていきたい」と話している。
(6.28.2009 読売新聞:記事はYomiuri Onlineより)


「拾得」された動物の命は2週間と3日間だけなんですね。

職務だからではなく、自主的に時間を作って行動していたことに、Bravo!!です。

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