6.17.2009

楽器の素材になる木材の乱伐を防ぐ、認証プログラム

★楽器の素材になる木材の乱伐を防ぐ、認証プログラム(National Geographic News)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=58835467&expand

音楽といえば、様々なエコフェスが開かれたり、ミュージシャンが啓蒙活動をしたりと、エシカルな存在というイメージが強いですが、その一方、楽器には希少な木材が使われることも多く、また、音質へのこだわりから、一部の木材に需要が集中してしまう、という、意図していない反作用がついてまわる一面もあります。

アフリカン・ブラックウッドという木材もその一つで、オーボエ、クラリネット、ギター、高級家具などに使用されています。別名として、ムピンゴ、グラナディラ(グレナディラ)、ババナス、黒檀(正確には黒檀ではない)など、多くの名前を持ちます。

嗜好品や高級品に使われるということで、乱伐が続き、ケニアでは現在、木材として利用できるアフリカン・ブラックウッドは一本も残っていないといわれています(幼木のみ存在する)。
また、流通が整備されておらず、末端価格は高値で取引されるにも関わらず、現地で伐採業を営む農民は、ごくわずかな報酬しか手にできませんでした。

そこで、タンザニアの村において、ブラックウッドの適切な管理を行うこと、適切な伐採によるものと認証を受けたものしか流通させてはいけないこと、そして、認証を受けた木材には認証料として、適正な対価を生産者に支払うことを定めたプログラムが誕生し、今春、そのプログラムにのっとった木材が初めて出荷されました。

今後、ほかよりも価格の高い、このプログラムによる木材がうまく流通するのか、かえってこの認証プログラムが悪用されないか、見守っていく必要があると思います。

ぜひ、楽器を演奏する皆様、音楽を愛する皆様にも、そういった目線でも楽器に意識を向けて監視し続けてもらえたら、と思います。

ちなみに、このプログラムによる木材が楽器として音色を聴かせてくれるのは、来年以降になるそうです。そちらも楽しみですね。

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