9.18.2009

利息は農作物、笑顔、健康…
ひろがる農地バンク

鹿児島市は、市内に約600ヘクタールある
耕作放棄地解消対策の一環として
2010年度から「遊休農地バンク」制度を始めます。
(9.15.2009/南日本新聞など)


取り上げたのは鹿児島市の取組みですが
耕作放棄地や遊休農地と呼ばれる
農地の貸出し斡旋の動きは
全国で行われているようです。

鹿児島市のケースも、よくあるタイプの
農家が貸したり売ったりをしたがっている
農地を一括で把握するバンク制度のスタイルです。

このタイプは、少し調べただけでも
長野県、石川県、愛知県、大阪府、京都府、
徳島県、山口県…
と見つかります。

なかには
トラクターなどの農機具をレンタルする
愛知県の「農機具バンク」や
借りた農地で飼う牛を貸し出す
京都府の「レンタカウ」
といったユニークなものも。

レンタカウ、良いネーミングw

トラクターや田植機、稲刈り機といった農機具は
使う時期や用途が限られているうえに
高額なので
農機具バンクは使えそうなアイデアです。


借りる側の要件や、料金などの条件は
自治体によって異なると思いますし
なかには、事実上使えないものや
内々だけでまわすだけのものも
あるかもしれませんが
自治体レベルで農地の流動化が進む流れ自体は
歓迎ですね。

貸す側も、海のものともの山のものとも分からない
都会のベンチャーに斡旋してもらうより

自治体にしてもらった方が安心でしょうし。

保守的だし、愛着もあるでしょうし。
なにより、農地は資源ですから。

農地を媒介に、貸す側と借りる側の双方が、
それから農地(土地環境)そのものも含めて
win-win-winにしていきたいですね!

3 件のコメント:

  1. 休遊農地の使い方は深刻な問題。
    ただし、自給率を考えた場合、
    農地バンクってだけでは良くない気も・・・

    そこから流通へのフロー(非JA)の確立を
    国に期待したいものです。

    最近の田舎移住者は嗜好性が強くて
    将来的に不安です!

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  2. 同感です。
    土いじりではもったいない。
    生産性をたかめないと。

    結局は農家を増やすか
    大規模農業化
    (小さい農地をいくつも持つのも含める)
    なんでしょか。

    前々から自由貿易化の影響もあって
    大機農業化すべし、ていう話しはあります。
    農家1戸あたりの平均耕作面積が
    アメリカで200ヘクタール(ha)弱
    オーストラリア3,000ha強
    フランス、ドイツ、イギリスで40〜50ha
    EU平均でも10〜20haくらいというのに比べて
    日本は2ha弱という差があるから。

    オーストラリアは別としても
    小さすぎるだろう、と。

    ただし、米、豪などの国は
    専業農家が多いのに対して
    日本はほとんどが兼業農家です。

    農業は赤字で、「自分たちが食べるぶん」
    程度の物量を生産し
    サラリーマンや公務員の収入で生活する。
    というモデルが比較的多いです。

    今後、ジャパンモデルとして
    小さい農家を増やすのか
    大規模農業化するのかは
    迷っているようですね。

    大規模農業化して
    都会の人達を小作農として手伝ってもらう
    というのもいいのでは。
    必要なときに必要な労働力を確保する
    マネジメントが条件ですが。

    農家への派遣労働ですね。

    そういうビジネスモデルができるかも。

    農地バンクに関しては
    契約が単年なのかわかりませんが
    トライアルしてみて、ハマればどっぷり
    という方もいるでしょうから
    その効果も期待しましょう!

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  3. 耕作面積に関しては、
    アメリカとかになると莫大な面積を
    オートメーション化された機械で作業する、
    ある意味、工業なんで参考にするのは・・・
    EUが参考基準かな。

    農業労働力に関しては、
    他職種と比較して賃金の安い農業に対して
    日本人は労働意欲が低いという理由から、
    アジアへ労働力を求める傾向があるから、
    やっぱり流通までのフローの確立が必要。

    今のままだと、耕作面積が増えても、
    必要量を国なりJAなりがコントロールして、
    出荷したくても出来ない、
    なんて事が起こって、
    結局、農家は貧乏なままって事もあるんじゃ・・・

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