

何かの本で、機能的価値の時代は終わり、
これからは情緒的価値の時代だという話しを
読んで、至極納得したことを覚えています。
その本では情緒的価値と言われていましたが
ここでいう感性価値と同じ趣旨のようです。
機能的価値とは、
モノが持つ価値が機能的である事
つまり、そのモノが便利であったり
これまでに無かった働きを備えていたりする事。
加えて、コストが低い事や、かさばらない事
といった合理性と利便性をもつ事。
感性価値(情緒的価値)とは
それを利用する事で官能的心地よさや
心地よさがあるという事。
(エッチな意味ではないですよw
心や、五感などの感覚に訴えるということです。)
加えて、モノが美学や哲学をもつことや
共感を惹起することなど。
機能的価値のモノがなくなり
全てが感性価値のモノになる
というわけではなく、
モノが売れない昨今、
みんなが求めているモノ=売れるモノは
機能的価値に加えて、
そういう感性価値も持ったモノですよ、
という分析に至極納得した訳です。
だって、不便でしゃあない、
ということはまず無いほどに
作る技術と作られた製品とそれを買える経済力
のある国ですから。
それに、
見た目と見栄を満たすためだけのブランド品
欲を満たすもの
モテたり、人気者になるためのもの
あたりがよく売れているというのも、
裏を返せば、ある種の感性価値か?
とも思えたもので。
そのときも思ったのですが
じゃあ、「デザインが良いモノ」
とはどう違うのでしょう?
僕が思うに、
デザインが良いことは必要条件ではないのかな、と。
もちろん良いに越した事はありません。
それよりも、コンセプトや使用目的や使用方法に
ムダがある事、
すなわち遊びがある事が必要条件なのでは。
リュクスと言われる領域も含まれると思います。
ツッコミをいれたくなるかどうか、てことかも。
デザインも、指針がそちらを向いているモノが
あてはまるのでは。
では、逆に感性価値の無いものとは?
購買動機は、100%感情に左右される
とも言われている訳ですし、
感性に全く訴えないものが
コレまでは売れていたのか?
という疑問もあります。
これは言えないと思います。
これまでも、あった。
ただ、これまで以上に比重が変わってきた
という事なのでは。
だから逆に言うと、
感性価値があれば売れる
という訳でもないでしょう。
と、なるとですね、
エコプロダクツはどうなのか、
という疑問がわいてきます。
エコっていいよね、
という「感性」で昨今売れているのでは?
ということです。
これも微妙ですよね。
僕が思うに、おそらく
エコと謳われた商品を選択する人の相当数が
ある種の罪悪感のような動機で選んでいるから
です。
長々と書いてきましたが
要するに何が言いたいかというと
機能的価値から情緒的価値への比重の移行は
獏としているけど確かにありそうだということ。
でも、「新しいコンセプトやデザイン」のものが
必ずしも全てがそうではなく、
ニセモノも多いとおもいますよ、
ということです。
とはいえ、
オモシロい事が支持され、売れることで
オモシロい(感性価値)製品が増えてほしいので
ちゃんと選択したいですね!
グリーンウォッシュ(エセエコ)が
すでに問題になってますし!
ということで
9月5日から神戸で
感性価値創造ミュージアムinKOBE
が開催されます。
西日本エリアで生まれた(本社所在地てこと?)
製品が多数展示されたり、
トークセッションもありますので
感性からの観点で触れてみてはどうでしょう?
感性価値って、
返信削除意味合い的にはそれはもっともなんだけど、
単純にネーミングとして疑問。
しかもそこに「創造ミュージアム」がプラス・・・
このタイトルを付けた人の感性を問いたい。
>AaWB
返信削除お役所主導なので
その辺は言ってあげない方がw
海外での展示会とかの
実績をみると、単なる
「和」的デザインのプロモーションかと
思ってしまいますしね。
民間がやってるグッドデザイン賞
返信削除のカウンターという意図も感じるかな。
なら、余計にセンス無い・・・
お役所主導だからこそ、
そこらへんは突っ込まないと!
このblogでもあったけどオランダは出来てるし。
これ、誰の為のイベントなのか本当に分かんない。
>AaWB
返信削除トークショーを観に行きました。
どうやら、
地場産業の高揚も狙いのひとつなようです。
企画するメーカーと
生産する職人をつないでいこうということかと。
メーカーに製品開発のヒントを
提供しているというか。
職人の技術などといった付加価値のある
「生産」をしないと
単なる工場では中国やインドなどに
負けてしまう訳ですから。
実感として、製品開発できる職人が活躍していて、
返信削除メーカーが入るとズレると感じてます。
勿論、付加価値のある「生産」必須な訳で、
果たして地場産業の現場に届いているのか?
そこが問題ですね。