水玉模様の巨大なカボチャ、建物全体がすっぽり地中に埋まった現代美術館…先鋭的なモダンアートの作品群が瀬戸内ののどかな風景と溶け合う。島全体を現代美術の美術館に見立てた直島は世界からも熱い視線を集め、この不況下でも観光客数は右肩上がり。5年間で実に6倍という「モテ」ぶりだ。
フェリーでしか渡れない外周約16キロ、人口約3400人の直島。過疎化や高齢化が進む中、観光客は昨年で34万人に上り、最多記録を7年連続で更新している。
埠頭(ふとう)に降り立った観光客はまず、深紅に黒い水玉模様の大きなカボチャに迎えられる。半分地面に埋まり、水玉からは内部に入れる構造。日本を代表する現代美術家・草間弥生氏の作品だ。
島の人気に火を付けたのが建築家の安藤忠雄氏が設計し2004年に開館した「地中美術館」。名の通り建物全体が地下に埋まっているが、自然光を取り入れ、時間帯によって作品の見え方が異なる。
大々的な観光キャンペーンはしていないが、美術系雑誌や米国の旅行誌で特集されたり、訪れた人が口コミで評判を伝えた影響で、直島ファンは増え続け、週末のフェリーは観光客でにぎわう。最近は外国人観光客の姿も目立つ。
東京芸術大学の松下計准教授(48)は「即席の展示ではなく、それぞれの作品が自然環境としっかりと結び付いている。これほど先鋭的な例は世界でもまれで、独特の美術体験ができる」と魅力を分析する。
美術館がなかったころの直島をよく知る地元観光協会の奥田俊彦副会長(72)は「アートの島」の人気に驚きながらも「今や海外からの客は2割くらい。観光客全体の数も増えており、ことしは40万人を超えるだろう」と自信を強めている。(8.9.2009/Shikoku Newsより)
アートの島として知られる直島を訪れる人は
昨年1年間で34万人で、7年連続増加中。
今年は40万人を超えるともみられているとのこと。
アトラクションやテーマパークとは意味合いが
異なりますが、「アート」も集客力を持っている
というのは、地域活性のヒントになるのでは。
とはいえ、どんなジャンルでもいいので、
ちゃんと作って、地元と共にちゃんと育てる
っていうことが大事なんだと思います。
来年には、
隣の豊島(てしま)にも拡大していくそうですし
薄まらずに拡大していってほしいですね。
余談ですが、
直島はアクセスが良くないとも言われていますが
むしろこのままでいくのがオモシロいかなー
とも思っています。
「独自性と作り込み」
返信削除これは、公の機関が嫌う事。
利害関係と既存のフォーマットに乗っ取った
話じゃないと乗ってくれないのが常。
香川は高松市庁舎や百十四銀行、体育館など
かつての市長だか知事だかが建築好きで
税金を注入しまくって、
無駄遣いなんて言われてたよね。
これが大阪みたいな単なる3セク仕事なら
本当に救いようが無いけど、趣味が良かった。
ただ、そこだけの違い。
それが、今の香川が芸術よりなスタンスに
繋がってる要因の一つなのかもね。
四国挙げて芸術年なんて言ってるみたいやけど、
果たして他県は付いて行けるのか??
恥をさらすだけなのか???
四国挙げての芸術年??
返信削除初耳です。
どうなんでしょう。
成功例に引っ張ってもらおう
ていうのなら、公的な発想ですね。
まさに独自性抜きの「ハコもの」=パッケージング
高知も高知県立美術館、砂浜美術館を中心に
現代美術〜カルチャー的足腰も強いはず。
愛媛、徳島もありでしょう。
でも、温度差ありそうですし、
なにより、そのパッケージにシナジーを感じない。
直島は香川より岡山に距離的には近いのに
岡山資本のベネッセがやってくれてるのが
やっぱり大きいのでは。
縄張りはともかく、地方にビジョナリーな大手企業がある、
ていうのはありがたいですね。
ファーストリテイリングも山口で
なにかやってくれたら
オモシロいですよね。