8.09.2009

HODINOVA x PRIZONA
見えにくいけど、すぐ傍にあること。

神戸にHODINOVA(ホディノヴァ)
というファッションレーベルがあります。

このブランドは、デザインからパターン、縫製まで
橋本洋平氏ひとりにより生み出されています。

オーセンティックで品がありながら
自由なリミックスで、どこかパンクな佇まいがあり
服好きの間では、定評のあるブランドです。

デッドストックや伝統的な生地を組み合わせながら
縫製やパターンにより、ラインが美しく立体的で
崩しすぎないカジュアル感が、僕もスキです。


その橋本氏も参加している
LUDOVICO(ルドヴィコ)
というプロジェクトが、神戸にあります。

これは、PRIZONA(プリゾナ)という会社が
運営しているアパレルラインです。

プリゾナは
刑務所で行われる刑務作業により商品を制作し
受刑者の社会復帰を促進することと
その売り上げにより犯罪被害者を支援することを
目的としています。

その理念と活動を、デザインで表現するのが
ルドヴィコというわけですね。

デザインx社会貢献…
なんか、親近感を感じますねw

刑務作業に
デザインや
商品としての固有の価値を込める事で
最終利用者や使用しているシーンのイメージが沸き、
制作する側はモチベーションがあがり、
手応えを感じることができれば、出所後、
経済活動に復帰しやすいのでは、という意図です。


話しは飛躍しますが、
フェアトレードにおいても生産地において
ただの「モノ」づくりだったものが
最終利用者をイメージする事で、
現地の人達の意識が大きく変わると言われています。

「プロ意識」も生まれるそうですよ。

また、売上げの一部が犯罪被害者支援にあてられており
受刑者の行為が直接、貢献活動になっています。


刑務作業を「工場」と同列に置いて
生産管理をしていくには、
納期やメーカー責任などの点にハザードも多く
険しい道のりだと想像します。

つまり、販売に合わせて納期の融通が利くのか
生産の改善が工場並みに行えるのか
といった点などです。


身近な問題ほど、実際に貢献活動するのは
困難な事も多いのでは。
近いことだけに、
ざらっとした感情を抱く人も多いでしょうし
「寝た子を起こすな」という暗黙の圧力も
ある事と察します。


それだけに果敢に取り組んでいるこの活動を
応援していきたいと思います。

返り血を浴びる事をおそれず
目の前にある問題を、あえて掴む。
リスクを受け入れてこそ、社会貢献といえることを
あらためて気づかさせていただきました。

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