8.06.2009

LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)
が続ける旅




LOUIS VUITTON
CORE VALUES CAMPAIGN

(ルイ・ヴィトン コアバリュー キャンペーン)

と題した、ルイ・ヴィトンの一連の
企業広告をご存知ですか?

確か、2007年から始まったこのキャンペーン、
(年代は未確認です!違ってたらごめんなさい!)
今回はなぜか、3人の宇宙飛行士が主人公です。

カトリーヌ・ドヌーヴはともかく、これまでも
ゴルバチョフやキース・リチャーズを起用するなど
これまでとは打ち出しが違うなと思っていましたが
実はこのキャンペーン、単なる企業広告を超えた
想いが込められているんです。

なぜ宇宙飛行士なのかも、その想いを知れば、
はっきりと、おわかりいただけると思います。

ルイ・ヴィトンは、そもそもトランクなど、

「移動するための」鞄のクオリティの高さから

名声を得てきたブランドと言えるでしょう。

今でこそ、ギャルの小脇の飾りともなってたり、
モノグラムやシリーズ名だけが一人歩きをしている
感がある時もありますが、
ブランド創設以来、
きらびやかな場よりも

「移動する」場=「旅」と深くコミットしてきた
言えるかもしれません。

だからこそ、今最もフロンティアな旅である
宇宙に行き、帰ってきた宇宙飛行士なんですね。

開拓と内省
危険や恐怖とロマンや希望
踏破する事と振り返る事
自我を発現する事といたわる事
そういった、旅への想いを
情緒的に表現しているのが、このキャンペーンです。

キャンペーンの趣旨にも

旅とは「情緒的体験であり、自分探しの過程」であり
「ルイ・ヴィトンの真髄」であると謳っています。

そのため、
未来や、ラグジュアリーなビジョンを示すのではなく
ふと、立ち止まった瞬間のつぶやきのように
情緒的なビジュアルとコピーなのだと感じられます。

写真は全て、アニー・リボヴィッツです。

ちなみに、英語版のコピーは
・3人の宇宙飛行士
Some Journeys Change Mankind Forever

その他、日本語版のコピーは
・ゴルバチョフ
「なぜ人は旅をするのか。世界を知るため?
それともそれを変えるため?」
ベルリンの壁、ある会議からの帰路。

・グラフとアガシ
「愛はおそらく、最も美しい旅のかたち」

・カトリーヌ・ドヌーヴ
「空間を指すのではない。
「家」とは、心の奥にある特別な場所」

…ゴルバチョフの以外は、英語の方がスキですw

そして、キャンペーン趣旨にもあるように
「名だたるメゾンの中で確固たるポジションを築い」
たおかげで、「全く異なるメディアと手法によって
互いを補完しあう2つのステートメントを
発信できるように」なった。
すなわち、ファッションとこのキャンペーンである。
と言いきれるのも、カッコいいというか スゴい!

毎シーズンのコレクションとこのキャンペーンを
発信するものとして同列に置いている訳ですから。

その展開が計画していたとおりの事なら、
凄まじい意識の高さです。

ブランディングの鬼やね、アンタら…

また、このキャンペーンを通じてアル・ゴア主導の
地球温暖化キャンペーンなどにも寄与している事の
表明も行なっています。



余談ですが、宇宙飛行士版に使われているバッグは
ギリシア神話のイカロスに因んで名付けられた
イカールというモデルです。
狙ってますよね、コレw

貧乏バックパッカーだけじゃなく
誰もが感じる旅の情緒性を
このグランメゾンから感じてみては?
(貧乏バックパッカーに、たまには戻りたい筆者)

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